伊藤 肇(いとう はじめ)/品質保証部 品質保証室 係長(右)
産業機械・自動車部品メーカーを経て、半田重工業へ入社。入社時は主任としてスタートし、約3カ月で係長へ昇進。現在は品質保証部にてチームを率いながら業務を担当している。
古谷 真之安(ふるたに まのあ)/製造部 製造二課 班長(左)
約13年間製造業に従事したのち、マネジメントに挑戦したいという思いを持って半田重工業へ入社。入社後は現場を経験し、約半年で班長に抜擢。現在は製造部にて現場の改善業務とチームマネジメントを担当している。
半田重工業株式会社は、フォークリフトに使われる油圧シリンダーやリフトブラケットなど、主要部品の製造を長年担ってきた会社です。世界的なシェアを持つメーカーと継続した取引を行い、安定したものづくりを続けてきました。
その一方で現在は、部署間の連携やコミュニケーションのあり方を見直しながら、より良い仕事の進め方を模索する取り組みが進められています。
半田重工業は、今まさに「変わり続けている途中」にある会社です。
そんな半田重工業株式会社が求めているのは、
変化のある環境を前向きに捉え、周囲とコミュニケーションを取りながら、自分の意見や工夫を発信し、改善に向き合う方。
今回のインタビューでは、品質保証部 係長の伊藤さん、製造部 班長の古谷さん、そして人事担当の柴田さんにお話を伺いました。転職という選択を経て半田重工業に入社したお二人だからこそ見える、会社の変化や現場のリアル、そして仕事の進め方を見直している背景について語っていただきました。
目次
Q. まずは、半田重工業がどのような会社なのか教えてください。
半田重工業は、フォークリフトに使用される油圧シリンダーやリフトブラケットなどの主要部品を製造している会社です。
世界的に高いシェアを持つフォークリフトメーカーである豊田自動織機様とは、1947年から取引を続けています。主要部品の製造を担いながら、安定したものづくりを続けてきた点は強みだと思います。

Q. 仕事の進め方や考え方で、「この会社らしい」と感じる瞬間はどんな場面か教えて下さい。
仕事の進め方で特徴的だと感じているのは、「新生半重」という取り組みを軸に、コミュニケーションの場が仕組化されている点です。
KX(カイシャ トランスフォーメーション)室を中心に、毎朝、主要メンバーが集まる全体朝会があり、日々の状況や課題について情報共有を行っています。こうした取り組みは新生半重の前にはなかったと聞いています。また、間接部門では「本部長相談会」という場も設けられており、一人で抱え込まずに相談できる仕組みがあることも、今の半田重工業らしさだと感じています。
実際に現場でも、何か問題が起きたときに個人で考え込むのではなく、発信して、周囲と一緒に考える流れができているという実感があります。製造部門だけでは解決が難しいことについても、他部署に相談できる仕組みがあり、部門をまたいだやり取りがしやすいです。

Q. 「新生半重」という言葉が何度か出てきましたが、これはどのような取り組みなのでしょうか。
一言でいうと、「会社をより良くしていくために、部署間でしっかり連携しながら改善を進めていく取り組み」です。
目的は、単なる効率化ではなく、結果として収益を上げていくこと。そのために、会社として今どの段階にいて、次に何をすべきかを会社から社員にしっかり示してもらえている点が良いと思います。
現場としても、「とりあえずやってみよう」ではなく、「なぜこれをやるのか」「次は何を目指しているのか」が見えた状態で動けるので、納得感を持って仕事に向き合いやすいですね。
Q. 新生半重の取り組みが進んだことで、日々の仕事の進めやすさには、どんな変化がありますか。
以前と比べて、「一人で抱え込まなくていい」場面が増えたと思います。
KXを中心に、毎朝の全体朝会で状況や課題を共有する場があり、問題が起きたときにも、まず発信するという流れができています。
現場だけでは判断が難しいことや、製造部門だけでは解決できないことも、他部署に相談しやすい仕組みがあるため、仕事の進め方に迷ったときに立ち止まらず、前に進みやすくなりました。

Q. 1日の仕事の流れを教えてください。
(伊藤さん)7時45分頃に出社し、8時から朝礼、10時10分には全体朝会があります。
その後は、上司と相談しながら決めた優先順位に沿って、打ち合わせや現場対応を進めています。
品質保証では、納入不良や市場クレームへの対応もあり、原因不明の不具合について調査・解析を行うこともあります。
(古谷さん)製造では、午前中はQポイント活動(品質を保つ要点や労災防止の観点からまとめた手順)、午後は「びか活(美化活動)」などの改善活動を行いながら、不良を出さないラインづくりを意識しています。
びか活は単なる清掃ではなく、清掃を通して現場の困りごとや設備の異変を見つける取り組みでもあります。都度現場対応も入るので、決まった作業だけを繰り返すというより、状況に応じて動くことが多いですね。
Q. 仕事の中でやりがいや難しさを感じるのはどんな点ですか。
品質保証としては、原因不明の品質不具合のメカニズムを究明していくことが難しくもあり、大きなやりがいでもあります。
納入不良や市場クレームに対して、なぜ起きたのかを徹底的に調査し、再発防止まで落とし込む。そのプロセスには粘り強さが求められます。
製造では、不良の出ないラインをつくることが目標です。
ただ、現状は人の注意力や経験に頼らざるを得ない部分もあります。設備で完全にフォローできれば理想ですが、既存の設備をどう活かすか、どう教育するかが難しいところです。
一方で、現場の目に助けられている部分も大きい。
人が育ち、意識が変わっていくことを実感できるのは、何よりのやりがいです。数年後、このメンバーでつくるラインがどう成長しているかは、今から楽しみでもあります。
Q. 半田重工業での「改善」とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
大きな改革というより、現場の困りごとを一つずつ解消していくことだと考えています。
たとえば「ざこま(ザ・困りごと)」では、照明が暗い、治具が使いづらい、作業台が足りない、設備の調子が悪いといった、作業者が日々感じている不便を拾い上げ、対応していきます。
こうした改善を通して、作業環境が良くなるだけでなく、現場との信頼関係も築かれていきます。
さらに「しゅる困(種類の困りごと)」では、品番の取り違えや、ベテランの勘やコツに頼っていた作業を見える化し、誰が作業しても間違えにくい仕組みに変えていきます。
新人にも分かりやすくなり、ベテランも確認を徹底するようになるなど、意識の変化も生まれています。
こうした取り組みの積み重ねが、不良数の削減という結果にも少しずつ表れてきています。数字で劇的に表れるものばかりではありませんが、日々の積み重ねが品質を支えていると体感しています。
Q. 半田重工業に転職して、良かったと感じる点はありますか。
まず感じているのは、コミュニケーションの取りやすさです。部署を越えて話ができる環境があり、自分の意見や考えも反映されやすいと感じています。
また、会社として「いま何を目指しているのか」「自分は何を求められているのか」が比較的明確です。やるべきことが見える状態で仕事に向き合えるのは、大きな安心感につながっています。
そのうえで、しっかりと地に足をつけてステップアップできる環境でもあります。急に背伸びを求められるのではなく、現場を理解しながら成長していける感覚があります。外面だけを整えるのではなく、現実も正直に共有でき、それに対して会社としてフォローしようとする姿勢がある点も印象的です。
今は変革の途中でもあるので、「これが絶対の正解」というものが固まりきっているわけではありません。だからこそ、失敗を過度に恐れず挑戦できる空気があると思います。

Q. 中途入社の方が多様な部署や環境に馴染むために、意識していることはありますか。
人が入っても辞めていく、欠員枠としてただ考えもなく採用するような簡易輸血状態を改善すべく、「どうすれば定着するのか」を会社として設計し直す必要がありました。その結果として生まれたのが、このケア活動です。
中途入社の方は、新卒から長く働いている社員とは、仕事の進め方や考え方が違っていて当たり前だと考えています。
その前提に立ったうえで、「一人に任せきりにしない」ことを特に意識しています。
具体的には、「ケア活動」と呼んでいる取り組みを行っており、入社後およそ半年を目安に、毎週火曜日にケアの時間を設けています。
仕事の引き継ぎや進捗だけでなく、体調やプライベートの状況も含めて、無理なく働けているかを確認する場です。
特徴的なのは、直属の上長だけでなく、生産に関わる複数のキーマンや人事が一緒に話を聞く点です。一人の視点だけで判断せず、いろいろな立場から様子を見ることで、小さなサインも見落とさないようにしています。
Q. グループで行うことには、どんな狙いがあるのでしょうか。
ケアの仕方そのものを、会社全体で共有することで生まれる相乗効果を狙っています。
人数としては25人前後のグループになることが多いのですが、人事や上長に加えて、ケアが上手な人たちにも参加してもらっています。
アプローチのワンパターン化に悩んだり、世代の違いから接し方が難しいこともありますが、グループでその情報を共有することで、「こんな話題の振り方をしたら反応が変わった」「こう声をかけたら話してくれた」といった具体的な関わり方を共有することで、ケアのやり方が一部の人だけのものにならないようにするためです。
参加メンバーは基本的に固定ですが、必要に応じて今この人に関わってほしいという方を巻き込むこともあります。そうやって会社全体で人を見る視点を揃えて、更新していくことが、このケア活動の狙いです。
現在は中途採用で入社した方へのケア活動が当たり前になっています。「この人はいまどんな状況か」「どう関わるのがよさそうか」を、周りの人たちも一緒に考えるようになってきたと感じています。

Q. 実際に活躍している方に、共通している行動や姿勢があれば教えてください。
活躍している方を見ていると、周りとのコミュニケーションがうまく取れている方が多いと感じます。自分の部署の中だけで完結させるのではなく、他部署も巻き込みながら仕事を進められる方ですね。
また、仕事に前向きに取り組む姿勢も大事だと思っています。
新生半重の改革もあって、現場と職制や他部署との間でコミュニケーションを取る場面が増えてきました。その中で、現場でやりにくいことや困っていることをきちんと吸い上げていくことで仕事の進め方が少しずつ良くなり、不良が少なくなる流れも、実際に見えてきています。
日々変化していることが多い分、その変化に応じて動ける人、率先して対応していける人は、自然と周囲から頼られる存在になっている印象です。
Q. 各部門の連携で、特に大切にされていることはどのようなことでしょうか。
不具合が起きたときには、どうしても製造の方に対応をお願いすることになります。その際に、無理な要求をするのではなく、「今できることは何か」を一緒に考えるように心がけています。実際にお願いすると、製造の方がスピーディに対応してくれることも多く、そうしたやり取りの積み重ねで、とても良い関係ができてきていると実感しています。
現場側では、設備トラブルなどが起きたときに、感情的に打ち上げるのではなく、「困りごとリスト」に記入して共有する仕組みがあります。口頭だけで終わらせず、形に残すことで、あとからでも対応してもらえる安心感がありますし、対応後にフィードバックが返ってくる点も良いところですね。
こうしたやり取りを重ねる中で、部門同士が一方的に頼む・頼まれる関係ではなく、お互いに協力し合える関係になってきていると思います。
Q. 現場の視点で、半田重工業にマッチするのはどのような方だと思いますか。
改善していこうという気持ちを持っている方は、この会社に合っていると思います。
逆に、そういったことに消極的だと、ギャップを感じる場面があるかもしれません。
現場としては、臨機応変さも必要です。大手企業のように、同じ作業をひたすらこなす仕事をイメージしていると、少し違いを感じると思います。
半田重工業では機械の種類が多く、タイミングによって確認することが変わったりと、同じことの繰り返しではない仕事が多いです。そうした環境を前向きに捉え、柔軟に対応していける方が向いていると感じています。

Q. モノづくりを極める道と、管理職を目指す道について、実際にはどのように選択している方が多いですか。
最近の中途入社の方は、まずは現場をしっかり理解したうえで、将来的には人を管理するマネジメントに興味を持っている方が多い印象です。
「会社として望まれるのであれば、やってみたい」
「チャンスがあれば手を挙げてみたい」
といった声も多く、状況を見ながらもゆくゆくは挑戦していきたいという方が多いですね。
一方で、これまでマネジメントを担ってきた方の中には、「実は専門性を極めたい」と
技術や現場に軸足を戻す選択をする方もいます。中途入社の方が増えたことで、キャリアの選択肢が以前より広がってきていると感じています。
Q. 専門性を高めたい方と、マネジメントを担いたい方について、会社としてはどのように考えていますか。
どちらが正解という考え方はしていません。大切にしているのは、本人がどうなりたいのかを、できるだけ早い段階で知ることです。
面接の段階からも、検査や品質保証の分野で、特定の機器を使えるようになりたい、専門性を高めていきたいという方もいますし、人を管理する立場に興味があるという方もいます。
そうした希望やキャリアビジョンは、こちらでも面接の場で伺うようにしていて、今までの経験から学んだことが弊社で具体的にどう活かせるのか、その都度候補者様と弊社と考え方や親和性をすり合わせていくスタイルです。
Q. 中途入社の方を採用するうえで、特に大切にしていることは何でしょうか。
一番大切にしているのは、入社前と入社後のギャップを可能な限り減らすことです。
面接の段階で、できる限り具体的な就業環境・業務内容・配属検討中のチームの詳細を伝えるようにしています。入社してから「思っていた環境と違った」とならないよう、双方が納得した上で入社してもらうことを重視しています。
また、面接官がどんな点を評価していたのか、どんな期待をしているのかを率直に伝えるようにしています。候補者様にとって自信がないことや不安な点なども勿論ありますので、入社後のケアも含めて、会社としてどう向き合っていくのかを、できるだけ明確に伝えるようにしています。
Q. 最後に、これから半田重工業を検討する方へメッセージをお願いします。
半田重工業は、今まさに変化の途中にある会社です。
まだまだ成長・改善の余地がある組織という事実を自覚し、「今、会社がどの段階にあって、次に何を目指しているのか」ということは、常に社内で共有しながら進めています。
こうした状況を自身の成長チャンスと前向きに捉え、周りとコミュニケーションを取りながら一緒に考えて進んでくれる方にとっては、長く関われる環境だと感じてもらえるのではないでしょうか。
完璧に完成された組織ではありませんが、最善の状態を目指して一歩一歩改善を続けていく、体力がついてきた中小企業です。新しい風を感じ、会社と一緒に変化・成長を続けることを楽しめる方と働いていきたいですね。

-みらいキャリア編集者より-
今回のインタビューを通じて感じたのは、半田重工業が、仕事の進め方や人との関わり方について現場と人事の両面から見直し、改善を積み重ねている会社だということでした。
新生半重の取り組みを軸にした部署間のコミュニケーション、現場の声を共有する仕組み、そして中途入社の方を支えるケア活動。これらはすべて、「より良い状態を目指し続ける」という共通した考え方につながっています。
インタビューの中では、変化を一時的なものにせず、日々の仕事の中でどう定着させていくか、その試行錯誤が、具体的な言葉として語られていました。
周囲とコミュニケーションを取りながら改善に向き合い続けたい方にとって、自分の関わり方がそのまま仕事に反映される環境だと感じます。中途入社であっても、実力や姿勢次第で成長の環境がある点も、半田重工業の魅力だと言えるでしょう。
| 企業名 | 半田重工業株式会社 |
|---|---|
| 設立 | 1937年12月 |
| 所在地 | 〒475-0034 愛知県半田市東億田町161番地 |
| 従業員数 | 307名(2026年02月時点) |
| 代表者名 | 代表取締役社長 新美 彰崇 |
| 事業内容 | フォークリフト用リフトブラケット製作 フォークリフト用及び自動車用部品切削加工 各種産業用油圧シリンダー設計・製作 画像検査装置 |
| 公式サイト | https://hanju.co.jp/ |
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